七澤賢治講話選集 三 言霊(GENREI)
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神とは、何か。
意志、悟り、命とは。
時間、空間、宇宙とは、何か。
第一作目の『祓い』、第二作目の『鎮魂』に続く
七澤賢治講話選集 三部作の完結編となる『言霊』では、
前作までを通して展開してきたこれらの問いに対する答えが、
「
絶対的な感覚とともに、読む者の意識に鮮やかに立ち上がってまいります。
「言霊」とは、人として何かを為そうとするうえでの大前提となる
<自分とは何か、人間とは何か、神とは何か>ということを
直接的に掴むための実践論であり、存在論なのです。
「日本人としての目覚めのテーマは、
日本語のもつすばらしさに日本人自身が気づき、
日本語のすばらしさを世界に広めていくことではないでしょうか。」
古神道から宗教学、言語学、社会学、心理学、
そして現代の最先端科学に至るまでのあらゆる知を結び、
統合してきた七沢賢治にしか語り得ない「言霊」に触れる時、
私たちの中にずっと在った<点>と<点>までが結合を始め、
やがて<天>の如く広大に広がる宇宙大のネットワークの実相を
日本人の精神性と、私たちが使う日本語五十音に発見することでしょう。
これは、日本人としての “目覚めの書” なのです。
「言霊学の始まりと継承」
「日本語を使って思考するということは、必然的に階層化と統合化を伴うということです。
(中略)その畳み込まれて表面からは見えにくい知的資源に対して、「日本語」を通して
意識的にアプローチする試みが言霊学であり、体感的にアプローチする試みが伯家神道の
「言葉に生命が宿る」とする言霊学の考え方は、
七澤賢治の言霊学の師である小笠原孝次氏によって、
哲学的な体系化が試みられました。
本書では、その研究成果が記された古事記解義書である
『言霊百神』『言霊精義』『言霊開眼』から重要な箇所を多数引用しながら
解説が展開されていきます。
その後、小笠原孝次氏の意志を受け、
七澤賢治が言霊学を整理するにあたって、まず考えたこと。
それは、「自然科学」を前提にすることで、
言霊学をより体感的な学問として捉え直すことでした。
こうして言霊学は、哲学であると同時に、
科学にも接続する学問として発展していくことになったのです。
「来るべき言霊が科学となる日。
それは、人類が自らの手で神を掴む日といえるかもしれません。」
言霊学を通して「古層和語圏」へアクセスする/日本語の階層性と統合性/日本人としての目覚めのテーマ/言霊は日本語族共有の財産/言霊学を学問にして、科学する etc.・・・
「言霊学から新言霊学へ」
「万人に認められる客観的証拠があって初めて神秘は神秘でなくなります。
小笠原先生が最後にたどり着いた結論がそれでした。」
言霊は、「霊」という表現そのものに、
誤解を与えやすい側面が含まれています。
「霊」や「魂」は、宗教や哲学のテーマとして掲げられながらも、
世界的、歴史的に明確な答えが出ていない以上、
本書で「言霊」という表現を使うとき、
「霊」が何であるかを、科学的に説明する必要があるのです。
その「霊」とは、
すなわち「結び」を意味し、
読んで字のごとく“結合”の役割を果たします。
一方、「言霊百神」という表現にもあるように、
言霊は「霊」でありながら、「神」でもあります。
この現象世界を創造する「階層的な仕組み」を持つことで、
神秘ではない、ある種の宇宙システムを垣間見ることができるのです。
言霊とは何か/言葉に宿る不思議な力/言霊と剣/言霊が言葉になるまで/言霊の所在/言霊の階層/言霊学に宿る神秘/神道と言霊/古事記の秘密/五十音は何を表しているか/進化する言霊/言霊は神秘ではない/言霊の創造原理/日本語は宇宙言語/中今の概念について/太陽系・銀河系言語という考え方 etc.・・・
「言霊」
「直霊の働きは、反物質の定義に則れば、負の直霊エネルギーと正の直霊エネルギーが
衝突(対生成・対消滅)すると、その瞬間、光エネルギーを発生(対生成・対消滅)する
という量子力学の根本原理と相通じるものがあります。さらに言及するならば──」
この宇宙も含め、太陽や星、そして自然や生きとし生けるもの、
つまり森羅万象それぞれの働きの創造意志を、「神」と言います。
創造意志という神の働きを自分自身で感じ、
神の創造意志と自分自身を「言霊」でつなげる。
そのようにして自分自身の声帯、肺、喉の振動に合わせていくと、
最高の音色になります。
それは、人の声が天に上がる、“結合する音色”。
これが、産霊(結び)のエネルギーなのです。
生産霊、足産霊、玉留産霊、高御産霊、神産霊というような、
産霊(結び)の働きのエネルギーが、瞬間に起こっていきます。
天皇の知恵である五霊と五魂が
民には決して知らされることのなかった理由が、ここにあります。
神と人との産霊(結び)/神の名前さえも命名しているのは人間/言葉が意識や思考を独立した存在にする/仏も元々は神/言葉の元にある「言霊」を学ぶ/祝詞は、神と人間がコミュニケーションするための言語/「ス」という言霊から、「ウ」が生まれてくる/地球の振動数は母音、惑星の振動数は父韻/「アイウエオ五十音」と、神々の名前が対応/「日本語脳」は世界の財産/宇宙全体の音色が、言霊のもとになっている/バラバラにするのも、結びつけるのも直霊/正の直霊、負の直霊という世界を、ご修行していく/天津神の精神遺伝子/自分自身が宇宙・地球と一体だと確認・確証するところが悟りの始まり etc.・・・
「
「(前略)そういう始まりの点があり、それが天になるのですね。
その内容が、実は「
言霊が言魂になって確定されるということになるのです。」
創造の展開は、
成長していく流れの中で、花を咲かせるようなもの。
私たちが蒔く種が、まさに
その種が芽を吹くことで結実し、点と点としてつながり、
天という広大なネットワーク、持続可能な社会が出来ていきます。
この全体の創造を把握をしながら、
また逆に一つひとつの事柄も追求していく。
それは、時間や空間や次元というものを、
どのようにハンドリングしていくかということにも関わります。
「根源」へとつながる“種”でもあるのです。
高速化すればするほど布斗麻邇の世界を感得できる/神の道と人の道が合わさって、布斗麻邇の道が開かれる/考えることをやめて「布斗麻邇」に還る/布斗麻邇と魂を結びつけるような記号論/人類は、精神の中に神をずっと保持してきた/神々というのは、一つひとつの宇宙の働き/ここにある宇宙を自分で創り出すという感覚/布斗麻邇の持っている数理性や意味論/布斗麻邇が宇宙創造の基本形となる学び/瞬間の「理」を連続して理解する/物とエネルギーと神を一つの周波数によって/置手で掟を表す、白川の作法/意識を銀河に広げることで…/物質の世界と精神の世界を結ぶエネルギー場がある etc.・・・
本書には、言霊を宇宙の働きとして捉えるヒントとなる神の名や、重要な概念が度々登場します。
それらの重要な言葉の意味を、小笠原孝次著・七澤賢治監修の『言霊百神』『言霊精義』『言霊開眼』から抜粋して巻末に収録いたしました。
●人が神であるとはどういうことなのか?
●
●言葉が生まれる産霊(結び)とは?
●
言霊の学びを深め、言霊を通じた宇宙創造、天地開闢を展開する、その原点となる言葉に触れる時、意識するとしないとに関わらず、あなたの中で何かが目を覚ますはずです。
巻末資料Ⅰ:語句解説
巻末資料Ⅱ:言霊百神一覧
巻末資料Ⅲ:言霊学主要人物系譜
七澤 賢治 Kenji Nanasawa
昭和22年9月26日山梨県甲府市生まれ
早稲田大学社会科学部卒業
大正大学大学院文学研究科(宗教学専攻)博士課程修了
一般社団法人白川学館代表理事 / 一般財団法人和学研究助成財団代表理事 / neten株式会社代表取締役会長
大学時代より、「宗教学」「社会学」「心理学」「言語学」等、幅広い研究を行う。その過程において、明治天皇の言霊学の師であった山腰弘道氏の孫弟子である小笠原孝次氏に師事。1981年に小笠原氏の命を受け、甲府に言霊神社を創設する。また、宮中祭祀を司る伯家神道の学頭であった高濱清七郎氏のひ孫である高濱浩氏の導きを受け、「おみち」の継承者となる。
2010年には、一般社団法人白川学館を設立し、伯家神道の教えを民間へ伝える学びの場を開いた。2014年には、一般財団法人和学研究助成財団を設立し、これからの日本のより良い発展を支える「和学」の研究を支援する活動を始めた。
一方で、様々な事業会社の顧問を務め、その一つであるシステム会社において、大手コンピュータ関連企業と業務パッケージシステムの共同開発を行い、出来上がったシステムは、世界最大手のソフトウェア会社からオファーが来るほどとなった。そのシステム開発には、それまでの研究の成果が十二分に生かされ、開発されたシステムの名称は「ビジネスマンダラ」と呼ばれた。
2000年には、自ら事業会社を立ち上げ、それまでの経験を生かし、すべての生きとし生けるものが、その本来の生命意志を全うすることができる社会の創造に貢献するべく活動を始める。知の統合システムの構想から始まり、言語周波数システム「ロゴストロンシステム」の開発へとシフトしていった。
言霊の働きは、あいまいなものを完膚なきまでに明らかにしたうえで、
「意志」を注入することによって、発動するもの。
「言霊は民族主義を助長するものではなく、むしろ民族の崩壊を防ぐ
唯一の手段となりうるものだと私たちは確信しております。
そのためにも信仰や宗教ではなく科学として、
「言霊とは何か」を表明する必要があるのです。」
言霊とは何かを科学的な見地をともなって統合的に明らかにする本書は、
これを読む者に、言霊の発動と、「天津太祝詞音図」による生命の自覚に立った
弥栄と調和の世界の創造を、その最も霊妙なる力が充満する真実の領域から、
力をも入れずして、強力に促すのです。
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